コラム 第42号 - 赤ちゃんのおしゃぶりの効果、注意点とその影響について

雑貨屋さんのベビーグッズコーナーでおしゃぶりを見つけました。カラフルでとてもかわいいデザインやキャラクターのおしゃぶりがいっぱいでした。

★大人にはかわいいおしゃぶりでも、赤ちゃんの使い勝手はどうなのかしら?おしゃぶりはなんで使うの??
おしゃぶりの効果と注意点
・効果
赤ちゃんを落ち着かせるためーミルクを飲んだあとなのに泣き止まないといった時の精神安定にとても便利。入眠がスムース。母親の子育てのストレスが減る。
SIDS/乳幼児突然死症候群(にゅうようじとつぜんししょうこうぐん)のリスクが少ないといわれている。

・注意
使いすぎて癖になるーおしゃぶりの感触に慣れてしまい、なかなか出てこない母乳を飲むのを嫌がり哺乳瓶しか受けつけなくなる。6ヶ月以内にやめるように、おなかがすいているときは特に使用を避ける。
不衛生ー使ったおしゃぶりに細菌が繁殖してまた口にすることで、細菌が口から鼻を伝って耳に達してしまい、急性中耳炎になる可能性がある。おしゃぶりを首から下げるのも危険です。
噛み合わせや将来の歯並びに影響ーいつも口の中にあるおしゃぶりが成長する歯に影響して、噛み合わせが悪くなったり歯並びに影響を与えます。これは永久歯にも影響する。また、歯がはえ始めた赤ちゃんにおしゃぶりを与え続けることは、虫歯につながりやすい。
コミュニケーションの機会が減るーあやすことが減る、ことば掛けが減る、ふれあいが減る。
発達に必要な行動が制限され機会が失われるー手で掴んで触覚を確かめ口ヘ持っていくような行動と学習の機会が奪われる。親の言葉に反応し答えたり自分からの声出しする疎通ができない。ー発語の機会が減る。

公共機関の利用時や夜中に泣かれてしまうと、お母さんは大変ですよね。どうしても泣きやまないときは、仕方がないからおしゃぶりさせてしまいたいですよね。何で泣きぐずったりしているのかな、訴えを考えずにおしゃぶりをさせてしまうのは、ちょっと可哀想ではないかな。


赤ちゃんが自発的にお口をふさいでしまう指しゃぶりもありますね。
★「指しゃぶり」とはどんな行動なのかしら?
赤ちゃんが寝ながら指をチュチュっとしていたり、胎児がお腹の中で指をくわえてる姿をみることがありますね。
赤ちゃんはお腹の中で過ごしている時に指しゃぶりを始めて、おっぱいを吸うための練習を始めます。指しゃぶりは誰に教わらなくてもできる生理的な行動です。
お口をふさぐ行動をいつまでさせていいのか、大きくなったから止めさせたい、親御さんは考えますよね。
不安や緊張を感じたときに指しゃぶりをして、自分を落ちつかせているのです。だから無理に止めさせる必要はないという先生と、他の問題のためにもある年齢になったら止めさせるべきという先生がいるとのこと。小児科医、小児歯科医、臨床心理士、各分野の領域からみたアドバイスにそれぞれ違いがあるようです。

おしゃぶりの注意点にもありますが、指しゃぶりも同様に噛み合わせに影響することがわかっています。

★指しゃぶりによる咬合の異常として次のものが挙げられる。
(1)上顎前突:上の前歯が前方にでる。
(2)開咬:上下の前歯の間に隙間があく。
(3)片側性交叉咬合:上下の奥歯が横にずれて中心があわない。

・咬合の異常の影響とは
舌癖ー上下の歯の間に隙間があき舌を押し込んだり、飲み込むときに舌で歯を強く押し出すような癖が出る
構音障害ーサ行、タ行、ナ行、ラ行などが舌足らずな発音となる
口呼吸ー前歯が突出して口唇を閉じ難くなり、口を開けている癖がつき口呼吸する
赤ちゃんや子どもにとって落ちつくことができるお口をふさぐ行為、無理に止めさせるのではなく、遊びやコミュニケーションのなかで安心感をあたえてあげて、手や口を使う機会を増やしおしゃぶり出来ない状況にしてしまえばいいのですね。

体を動かしてエネルギーを十分に発散させ、寝つくまで子どもの手を握り寝つきをよくする。寝てしまっても本を読んであげると眠りながら夢の中でも読んでもらっている気がして、子どもは安心するのですね。
親の無限の愛情に包まれ眠ることができる、とってもうらやましいな。



※当コラムの内容は、以下のページより引用しています

おしゃぶりの効果的な使い方
中耳炎や歯並びにも悪影響!「おしゃぶり育児」に潜む危険性4つ
おしゃぶりについての考え方